オプションの手順 - テンション付加による解放点の確認

テンショニングしたボルトに付加されている荷重は、ボルトを再度テンショニングし、加圧中に六角ナットまたは丸ナットが緩む際の圧力点を常に監視することで確認することができます。

解放点の確認作業を完了するときは、通常、単一のボルトテンショナーを使用します。

  1. 既に荷重が付加されたしたボルトにテンショナーを設置します。エアロWTBツールの取付け方法もご覧ください。

  2. アトラスコプコの油圧リンクホース1本を使用して、テンショナーをテンションポンプに接続します。

  3. トルクラチェットハンドルをナット回転ギアボックスの角ドライブに挿入します。

  4. テンショニングポンプユニットを始動させます。ポンプが作動し始め、システム内の圧力がゆっくりと上昇します。圧力が上昇するにつれて、反時計回りの方向にトルクラチェットレンチに手でトルクを加え続けます。ナット回転ギアボックスシャフトが回転し始める圧力を常に監視します。ギアボックスシャフトが反時計回りに回転できることは、テンショナーの負荷荷重が元々ボルトに保持されていた荷重を超えたことを示しています。すぐにポンプユニットを停止し、その時の圧力を記録します。

  5. 圧力を記録したら、テンショナーを仕様で指定されている圧力まで加圧し続けます。

  6. 元の指定圧力に達したら、ポンプを停止します。停止後も、圧力は一定に保たれる必要があります。

  7. ナット回転ギアボックスの角ドライブを回すことにより、六角ナットを座面に対して締付けます。シャフトを時計回りに回してナットを締付けます。

    かけるトルクは30Nmを超えてはなりません

  8. 油圧をゆっくりと解放し、圧力をゼロにします。テンショナーには自動リセット機構が装備されているため、減圧後にピストンは自動的に復帰します。テンショナーの上面からプラーバーが突き出てくることを確認します。圧力が解放されると、プラーバーがテンショナーの上面に引き込まれ始めます。プラーバーがテンショナーの上面と同じ高さになった場合にのみ、作業を継続してください。

  9. 良好な締め付け結果を確実に得るには、テンショニング操作セクションのステップ6~8までを繰り返します。

解放時の圧力値による負荷値の計算

解放時の圧力値にテンショナーの油圧面積を乗ずることにより、ボルト解放荷重を求めることができます。

例:M48 WTBテンショナーHTT.11451.000を使用した場合、テンショナー圧力面積= 14.025In2 のため、解放圧力= 10000psiとなります。

解放荷重 = 解放圧力 X テンショナー油圧面積

解放荷重 = 解放圧力 X テンショナー圧面積 = 10000 x 14.025 = 140250 lbs = 62.611 t